[本]100分de名著「パスカルのパンセ」
「人間は考える葦である」
言葉は知っているけど、パスカルの言葉であることも、意味も知りませんでした。
私なりに短くまとめるとこんな感じ。
「人間は弱い存在だけれども、強いものより気高いと言える。
なぜなら、自分が強いものより弱いということを知っているからだ。
だからもっとよく考えよう。」
NHKで100分de名著シリーズのパスカルの「パンセ」がやっていたのを見ました。
1回25分の番組が4回で合計100分でひとつの作品を紹介する番組でした。
私は3話を見たのですが、なかなか興味深くてわかりやすいので4話も見ました。
たまには思想的なものもいいかと思ってテキストを買ってみました。
テレビほど簡単じゃないですが、同じ文章を何度も読んでると考えが変わって面白い。
テキストでは、ある人物がパンセを知って考え方が変わっていく流れになっています。
「パンセ」というのは「思索」(論理的に筋道を立てて考えること)です。
パスカルのたくさんの文章(断章)を、パスカルの死後に他の人がまとめたものです。
なので、まとめた人によって数バージョンあります。
テキストにあった断章のうち興味のあったものをピックアップしました。
「人間は、生まれつき、あらゆる職業に向いている。向いていないのは部屋の中にじっとしていることだけだ。」(断章138)
「人間というのは概して、自分の頭で見つけた理由のほうが、他人の頭の中で発見された理由よりも、深く納得するものだ。」(断章10)
「わたしたちは、自分自身の存在の中に持っている生活では満足できない。
他人の頭の中で、イマジネールな生活をしたいと思っているのだ。」(断章147)
「人間はすべて幸福になろうとしている。これには例外がない。幸福になろうとする方法に違いはあっても、全員がこの目的を目指している。戦争に行くものもあれば、戦争に行かないものもいるが、どちらもこの幸福になりたいという同じ願望から発している。」(断章425)
「人間というものは、どれほど悲しみで一杯でも、なにか気晴らしになるようなことに引き込まれたら、そのあいだは幸せになれるのだ。」(断章139)
「王位を剥奪された王でないかぎり、だれが王でないことを不幸に感じるだろうか?」(断章409)
テキストでは、断章がすべて抜粋されたものになっているので、
メインだと思う「断章139」の全文をわかりやすい日本語訳で読んでみたい。